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箆柄暦『十二月の沖縄』

箆柄暦『十二月の沖縄』2012
2012年11月30日発行/116号

《Piratsuka Special》
高良結香 with アルビン・イン
Broadway Night in Okinawa 2012『愛と光』

《Piratsuka Topics》
大工哲弘『八重山百哥撰〜揚〜』
幸地亀千代『琉球古典音楽』
湧川明『うた(3)』
年末リウボウホール情報
JIMOTO CM COMPETTITION
映画『カラカラ』/主題歌『TOME DOME』
タイムスホールこけら落とし公演
バターチーズロール
石垣金星『真南風II〜西表より風に祈りを込めて〜』

 
 

Piratsuka Special
高良結香 with アルビン・イン
沖縄に本物のミュージカルの魅力を伝えたい。

 二〇〇一年に『マンマ・ミーア!』でブロードウェイデビューを果たし、以降も『太平洋序曲』『コーラス・ライン』『レント』など数々の有名作品に出演、本場NYの舞台で高い評価を得てきた沖縄出身のミュージカル女優、高良結香。二〇〇五年からは日本でシンガーソングライターとしても活動している彼女が、「本物のミュージカルの素晴らしさを沖縄に伝えたい」と、五年前から毎年開催しているのが「ブロードウェイ・ナイト・イン・オキナワ」だ。

 これは、高良がブロードウェイで共演してきた第一線級のアーティストを沖縄に招き、本場のミュージカルナンバーや各自のオリジナル曲を披露するというスペシャルライブ。五回目の今年は、初回から参加しているベテラン俳優で「ユカは義理の娘のような存在」と目を細めるアルビン・イン(写真右)を筆頭に、今年再演の舞台『レント』で主役を務めたジャスティン・ジョンストン、五月に日本の舞台『TATTOO14』で高良と共演した日本人シンガー・Mizら、豪華ゲスト三名の来沖が決定している。

 さらに、これまで高良が沖縄や東京で歌とダンスを指導してきたワークショップの生徒達も、バックダンサーとして一緒にステージに上がる予定だ。実は彼女がこのライブを始めた背景には、「沖縄からショービジネスの世界を目指すキッズや若者達に、ブロードウェイの素晴らしい仲間達との共演を通じて、ブロードウェイは決して“手の届かない遠い夢”ではないことを知ってほしい」との思いがあったという。

「私自身、沖縄にいる頃は“将来はバレエダンサー”という道しか見えてなかったので、(同じ境遇にいる沖縄の後輩達に)自分がNYで経験したことや吸収したものを教えたい、それが私の役目だと思ったんです。それで十年以上前から、帰国のたび沖縄でワークショップを開いてきました。
 もちろん、実際に夢に向かって走り出すのは本当に勇気が要ることで、行動に移せるかどうかは自分次第。でも最近は生徒達の中から、プロのダンサーになった子も出てきたんです。彼らのがんばりを見ていると私も元気をもらえるし、刺激を受けます。ワークショップ全体のレベルもどんどん上がっていて、きっと数年以内には、沖縄で本格的なミュージカルも上演できるはず。
 その夢の実現のためにも、ブロードウェイ・ナイトは毎年続けていきたいと思っています」

 そんな思いも込められた今年の公演は、彼女自身もソロライブでよく使ってきた桜坂劇場ホールAで開催される。通常のコンサートホールに比べ、客席との距離がぐんと近いこの劇場で、彼女は「友達の家のリビングでクリスマスパーティーをしていたら、自然と盛り上がって歌やダンスが始まった……、みたいな、暖かいエネルギーにあふれたショーにしたい」と張り切っている。

「ゲストの三人も沖縄に来るのを心待ちにしているし、私自身、彼らとの共演がとても楽しみなんです。“リアル・ブロードウェイ”を身近に感じるステージになると思うので、ぜひ遊びにきてくださいね」

(取材・萩野一政/文・編集部)
 

高良結香(たから・ゆか) 那覇市出身。5歳からバレエを習い始め、高校卒業後に渡米。2001年にミュージカル『マンマ・ミーア!』でブロードウェイデビュー。2005年にはシングル「今なら素直になれるよ」をリリースし、シンガーソングライターとしての活動も開始。ロサンゼルス在住。

Alvin Ing(あるびん・いん) ハワイ出身。ミュージカル『南太平洋』でブロードウェイデビュー。『太平洋序曲』『フラワー・ドラム・ソング』などにオリジナルキャストで出演。