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2018年10月20日 土曜日

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箆柄暦『十一月の沖縄』

pira1311_hyo250箆柄暦『十一月の沖縄』2013
2013年10月31日発行/127号

《Piratsuka Special》
民謡酒場 唄の祭典

《Piratsuka Topics》
箆柄暦公式Facebookページが本格始動
コザ・ライブハウスサーキットスペシャル企画
パーシャクラブ『kana gana』
嘉手苅林昌『ンナルフォン全曲』
『沖縄 音の缶詰決定版』
ナオキ屋『不細工 下手糞 四十代』
めかる『カラフル』
リウボウカルチャーコンプレックス2013
戸川純 沖縄初ライブ

 

 

Piratsuka Special
民謡酒場 唄の祭典

コザの街で、昔ながらの沖縄民謡を楽しんで!

 沖縄本島中部の嘉手納基地に隣接し、一九七〇年代半ばまでは「コザ市」と呼ばれていた沖縄市。当時のコザは米軍相手の商売で活況を呈しており、中心街には「Aサイン」と称される米兵向けの飲食店とともに多数のライブハウスが建ち並び、ハードロックから沖縄民謡まで、さまざまな音楽を楽しむ多国籍な人々で賑わっていた。

 だが近年は米軍基地の縮小や商業施設の郊外移転などもあり、コザの街から往年の活気は失われつつある。そんな街に音楽の力で賑わいを取り戻そうと、昨年(2012年)から地元のライブハウスや音楽バー、民謡酒場など二十数店舗が集まって始めた企画が「コザ・ライブハウスサーキット」だ。これは平日の夜を中心にほぼ毎日、市内の数店舗で入場料無料のライブを実施し、コザで気軽に音楽を楽しんでもらおうという試みで、音楽ジャンルはアメリカ文化と沖縄文化が融合して発展したコザらしく、ロック、フォーク、ポップス、ブルース、沖縄民謡など多種多様。

 中でも民謡は、市内に老舗の民謡酒場が多いこともあって主力コンテンツの一つとなっているが、今月二三日にはその特別編として、民謡酒場など三店舗をハシゴしながら本格民謡を楽しめる「民謡酒場 唄の祭典」が行われる。
 出演者は、コザで民謡酒場を営むベテラン唄者の神谷幸一、饒辺愛子、我如古より子と、コザ在住の三線職人で漫談ライブを得意とする照屋まさお。時代とともに変わるコザを見つめ、コザで生きてきた四人は、「この機会にぜひコザで本物の民謡に触れてほしい」と熱く語る。

神谷 「最近の民謡酒場で歌われるのは、観光のお客さんに向けた沖縄ポップスが多いけど、コザの民謡酒場では昔ながらの、沖縄の匂いがする素晴らしい民謡が聞けます。私の店にも〝もっと古い民謡が聞きたい〟って、わざわざ県外から来るお客さんも多いからね」

我如古 「うちのお店もそう。やっぱりコザの民謡酒場は、他の地域に比べて沖縄らしさが強く残ってる感じがしますよね。飛び入りするお客さんの唄にもすごく味があって、私たちのほうが勉強になることも多いですし」

饒辺 「それは、コザが沖縄民謡にとっての〝根元〟だからでしょうね。私たちはこの街で、嘉手苅林昌先生、登川誠仁先生、照屋林助先生など民謡界の大先輩方が泡盛を飲みながら唄ったり、語ったりしているのを見て、その教えを吸収してきた。それが私たちの誇りであり、財産になってるんです」

照屋 「そしてコザ全体でいえば、沖縄の文化とアメリカ文化がチャンプルーされてて、それが家庭の中にまで入り込んでるのがおもしろい。ウチナーンチュもヤマトンチュも、コザ独特のインターナソナルな雰囲気を楽しんでほしいねぇ」

 この豪華ベテラン四名を筆頭に、当日は若手唄者らも出演し、昔ながらの本格民謡がたっぷりと披露される予定だ。そして他の日も、市内のどこかで無料ライブが行われているので、ぜひこの機会にコザのライブシーンを体験してみては。他のどの街とも違うディープな雰囲気に、きっとやみつきになるはずだ。
(取材&文・高橋久未子/撮影:喜瀬守昭)

 

[右上]神谷幸一:津堅島出身。沖縄市で「花ぬ島」を経営。
[左上]我如古より子:沖縄市で「民謡ステージ姫」を経営。代表曲は「娘ジントーヨー」。
[右下]饒辺愛子:沖縄市で「なんた浜」を経営。代表曲は「肝がなさ節」。
[左下]照屋まさお:沖縄市で照屋三線店を経営。中江裕司監督の映画『ホテルハイビスカス』にも出演。

◆コザ・ライブハウスサーキット
 民謡酒場 唄の祭典

11/23(土)沖縄市中の町 チャージ無料 
19:30 ダイヤモンド  出演:神谷幸一/又吉結衣/黒島新/小峰和佳子 他
20:00 なんた浜    出演:饒辺愛子/照屋政雄/仲宗根創 他
20:30 民謡ステージ姫 出演:我如古より子/Lucy/宜保和也/吉味正幸 他
問合:コザライブハウス連絡協議会 070-5814-5216
   http://www.kozalives.com