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箆柄暦『九月の沖縄』2010

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箆柄暦『九月の沖縄』2010
2010年8月31日発行/089号
 

《Piratsuka Special》
SKA LOVERS DJ SASA&堀内加奈子
沖縄×スカ×J‐POPの絶妙チャンプルー。

 サウンドはジャマイカ生まれのスカをベースにした小気味よいアンサンブル。曲目は九〇年代以降にヒットしたJ-POPの名曲の数々。そして歌は、沖縄民謡界の若手ホープ・堀内加奈子による絶妙なこぶし回しのキュートなボーカル。「沖縄×スカ×J-POP」という意表を突く組み合わせと、その意外なほどの相性の良さ、それゆえにじみ出る心地よい陶酔感とグルーヴで、ジャンルの壁を越え注目を集めているのが、DJ SASAプロデュースのユニットSKA LOVERSだ。

 DJ SASAはスカ・レゲエシーンを中心に活躍し、沖縄音楽にも詳しいベテランDJ&プロデューサー。いっぽうの堀内は北海道出身で、民謡界の大御所・大城美佐子に弟子入りして約十年の若手実力派唄者。SKA LOVERSはそんな二人が三年前、共通の知人の結婚式で出会ったことがきっかけで結成された。DJ SASAが振り返る。

「余興で彼女の歌を聞いたとき、いい意味でどっぷり沖縄ではないというか、民謡に対して適度な距離感があり、絶妙なバランス感覚を持っているなと感じたんです。それで、彼女と一緒に音楽を作ったら面白いんじゃないかと。最初は民謡をスカ風にと考えたんですが、それはすでに世に出ていたので、じゃあJ-POPで行こう!となりました」

 DJ SASAからその提案を聞いた堀内は、「素直にやってみたいと思った」という。「前から友達とカラオケに行くと、歌い方が沖縄っぽくて面白いねって言われたりしてましたし。ただ、自分はいま民謡の修行中で、民謡以外のことをやってもいいのか? って気持ちはありました。でも師匠の美佐子先生が民謡が崩れないならと認めてくださったので、思いきってやってみようと。最初はスカのリズムは民謡に似てるから、歌を乗せるのも簡単かなと思ってましたが、実際は意外と難しかったですね。あと、レコーディングも一発勝負のライブとは違って細かく詰めていく作業が大変だったりなど、新鮮な発見がありました。この経験は、民謡をやるうえでも刺激になっていると思います」

 そうして昨年六月にリリースされたデビューアルバム『LOVERS SKA〜Song For You〜』は、沖縄ファン・スカファンはもとより、沖縄を訪れる観光客の間でもじわじわ人気が高まり、一年以上ものロングセールスを記録。その勢いを受けて今月発売される第二弾『LOVERS SKA〜Sing With You〜』は、この曲をスカで?!と思うような意外な選曲に加え、アレンジもさらにポップな仕上がりで、DJ SASAは「前作以上に楽しめるはず」と自信を見せる。

 「十月には東京と沖縄でバンド形式のライブがあります。大城美佐子さんも参加して、ライブでしか聞けないSKA LOVERSをやりますので、ぜひ遊びに来てくださいね!」
(取材・文/編集部 撮影/喜瀬守昭 撮影協力/琉球茶房あしびうなぁ)

 

DJ SASA(でぃーじぇー・ささ、写真左) DJ暦20年。スカ・レゲエシーンを中心に、DJをはじめイベント企画やコンピレーションCDの制作、アルバムプロデュース、ピアニカ演奏など幅広く活動。沖縄音楽にも関心が深く、『琉球レアグルーヴ』など多数の沖縄関連CDをプロデュース。

堀内加奈子(ほりうち・かなこ、写真右) 北海道江差生まれの函館育ち。東京で働いているとき沖縄民謡に出会ってその魅力に惚れ込み、10年前に沖縄に移住。大城美佐子に弟子入りし、大城の店「島思い」で働きながら民謡を学ぶ。現在は大城のサポートに加えてソロの唄者としても活躍中。

◆SKA LOVERS『LOVERS SKA〜Sing With You〜』
リスペクトレコード RES-171
2,310円 9/1発売
全力少年(スキマスイッチ)/サマーヌード(真心ブラザーズ)/世界はそれを愛と呼ぶんだぜ(サンボマスター)/たしかなこと(小田和正)/三日月(絢香)/渚にまつわるエトセトラ(PUFFY)/少年時代(井上陽水)/Butterfly(木村カエラ)/Shangri-La(電気グルーヴ)/会いたいなぁ(ハシケン)